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2020.02.07 UPDATE
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クジラとは?
クジラ(鯨、Whale)は哺乳類のクジラ目、あるいは鯨偶蹄目の鯨凹歯類に属する水生動物の総称であり、その形態からハクジラとヒゲクジラに大別される。 ハクジラの中でも比較的小型(成体の体長が4m前後以下)の種類をイルカと呼ぶことが多いが、この区別は分類上においては明確なものではない。クジラの生態
特徴
身体的特徴
- 前肢は魚の胸びれのような形に変化している。爪も存在しない。
- 後肢は退化し外見上は見当たらないが、その名残とも言える腰骨が、孤立した骨として筋肉中に埋もれて存在する。
- 尾部は良く発達し、その先端に尾びれがあり、遊泳器の役をなしている。尾びれは魚類と違って横向き(水平)であり、クジラが体を上下にくねらせて推進力を生み出すのに適応したものである(魚類は、エイなどの例外を除き体を左右にくねらせる。
- 頸椎は陸生のほ乳類と同じように七個あるが、平たくなり、ある種類では癒合し数が少なく見える。この為、外見上首にあたる部分がくびれていないので魚の形に似ている。
- 鼓膜・三半規管等はあるが耳殻がなく、耳の穴もふさがっている。聴覚は骨伝導により行なっている。
水中生活への適応
- エコーロケーションという超音波を使い情報を知覚し、周辺環境の確認や獲物の採取に役立てているといわれる。また群れの中の意思疎通も、エコーロケーションで行っていると考えられていて、調査研究が進んでいる。具体的な研究結果においては、エコーロケーションにより「レントゲンのように対象物の骨格まで認識しているのではないか」という事や、シャチなどは、群れの生活域の距離が離れていたり、家系の血筋が遠ければ方言化などにより「意思の疎通が難しいのではないか」という事が推論されている。
- 摂食から出産・育児まで全て水中で行う完全な水生動物である。睡眠も水中で取るが、研究結果によれば、右脳と左脳を同時に睡眠状態にせず交互に休ませているので、睡眠しながら溺れることなく泳ぎ続けることができる。なお、このような右脳と左脳を交互に休ませる睡眠は、鳥類や多くのほ乳類には一般的なものであることが知られている。
- 皮膚が乾燥に耐えられないことや、自重により内臓が圧迫され臓器不全を起こすことなどから、陸に上がることは短時間であるか、若しくはまったく出来ない。
分類
クジラ類は生物分類上はクジラ目に属し、ヒゲクジラ亜目とハクジラ亜目に分けられる。ヒゲクジラ類は濾過摂食に適応し、小魚やプランクトンの様な小型の生物を主に食べるが、ハクジラ類は主に魚類やイカ類を食べる。近年のDNA解析で、クジラはブタやウシよりもカバにもっとも近縁であるという説が提示されている。その説と分岐分類学に従い、ローラシア獣上目の下にクジラ目と偶蹄目を合わせた鯨偶蹄目(クジラ・ウシ目)を新設し、それに含むべきという意見もある(クジラ目の項も参照)。ハクジラ類
一生の間、必ず歯を持っており、「くじらひげ」は無い。外鼻孔は1個であるが、少し中に入ったところで2道に分かれている。現生の種類は10科、30余属、70余種にのぼる。マッコウクジラ科、アカボウクジラ科、ゴンドウクジラ属などに属する約20種の他はみな小型で、いわゆるイルカ類といわれている。分布
クジラには一定の生息場所は無いが、元来は比較的暖海のものと考えられる。それが水温の高低に対して適応範囲が広くなり、かつ食物等の関係で寒冷な極海まで近寄るようになったものと思われる。例えばシロナガスクジラ、ナガスクジラ、イワシクジラなどのヒゲクジラ類においては世界中の海洋に分布しているが、食物を求める回遊のため南北両極付近に集まるのは有名である。しかし南北両半球では季節が逆のため、鯨が赤道を越えて回遊する事はほとんどない。ただしザトウクジラでは観測例もある。鯨と言葉
クジラにまつわる表現
くじらは古来哺乳類ではなく「魚」と思われていたが、大きさが普通ではなかったことから、京(兆の万倍の単位、10の16乗)のような計り知れない魚ということで「魚」と「京」をあわせて「鯨」となったという説がある。名称 | 読み方 | 意味 |
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山鯨 | やまくじら | 主に猪の肉の意味であるが、その他の獣肉(特に野獣)をさす場合もある。 |
皮鯨 | かわくじら | 鯨の背と腹の色の違いを模して器の口が黒くなっている茶碗や湯呑などのこと。あるいは鯨肉の本皮の断面を模したともいう。 |